なぜ、「インフラテック・ジャパン」を始めるのか?
インフラメンテナンス業界とは?
インフラメンテナンス業界とは、社会インフラ、産業インフラの点検・診断・補修サービスを提供する業界のことです。社会インフラ、産業インフラには、橋梁、トンネル、道路、上下水道、ダム・河川・湾岸施設、鉄道、空港、発電所、プラント・工場・ビルなどがあります
日本のインフラに迫る危機
日本の社会インフラは、大きな危機に直面しています。私たちはが特に大きな問題意識、強い危機感を持っているのは、下記の3点です。
1.インフラの老朽化⇒インフラ維持費の急増
日本の社会インフラの多くは高度経済成長期(50~70年前)に建設され、その老朽化が顕著になっています。それに伴い、今後、インフラの維持・管理・修繕などにかかるコストは急増していきます。
2.地方自治体の財政逼迫⇒インフラ維持予算の削減
多くの地方自治体は、人口減少に伴う税収の減少に直面しており、様々な予算が削減されていきます。インフラの維持・管理コストも例外ではありません。
3.インフラ点検技術者の高齢化⇒人材不足
インフラ点検を支えてきた技術者の高齢化、この業界への就業を希望する若手の減少、それに伴う人材不足が強く懸念されています。
日本のインフラは急速に老朽化が進む
建設後50年以上経過する社会資本の割合は、2040年時点において、道路橋では約75%、トンネルでは約53%、河川管理施設では約38%、下水道管では約35%、湾岸施設では約66%となる見込みです。
メンテナンス技術者は急速に減少
メンテナンスサービスに従事する技術者数は、2000年時点で約76万人でしたが、2045年時点には約37万人と50%以上減少することが予想されています。
社会インフラの崩壊はすでに起こっている
こうした社会インフラの老朽化により、社会インフラの崩壊はすでに始まっています。代表的な事例としては、2012年に、山梨県で発生した中央自動車道・笹子トンネルの天井板崩落、2021年に和歌山県で発生した水管橋崩落などがあります。
私たちの問題意識
今のままでは、社会インフラの急速な老朽化に、メンテナンスが追い付かず、日本の社会インフラを健全な状態で維持していくことは困難です。私たち、インフラテック・ジャパンは、この国家的な社会課題に大きな問題意識と強い危機感をもっています。
私たちが考える解決策
日本の社会インフラに関するこうした課題を解決するために、私たちは、”3つの解決策”が必要だと考えています。
1.ロールアップM&Aによる業界統合
インフラメンテナンスに関わる企業の90%以上は中小企業であり、「経営後継者の不在」、「人材採用や育成の困難」といった経営課題を抱えている企業は少なくありません。私たちは、このような経営課題を解決する上で、ロールアップM&Aは有効な手段になると考えています。
2.インフラテック活用、インフラDX推進
これまでのインフラメンテナンス業務は、人手で行う労働集約的な業務が中心でしたが、AI、IoT、ロボット、ドローンなどのテクノロジーを活用し、こうした業務の自動化・効率化が可能となります。
3.インフラメンテナンス企業同士の共創・連携
中小企業にとって、メンテナンス技術者の育成、インフラDXなどを推進することは容易ではありません。私たちは、インフラメンテナンスの中小企業同士が共創・連携することで、人材育成やDXの推進を加速できると考えています。
インフラテック・ジャパンが旗振り役となり、これらの解決策を推進して参りたいと考えております。
インフラメンテナンス業界の市場規模
インフラメンテナンス業界の国内市場規模は、5~6兆円程度と見られています。これは、飲料業界、製薬業界と同程度の市場規模です。
一方、世界全体の市場規模は、200兆円程度と見られています。
中小企業が90%以上を占める
インフラメンテナンス業界には、約4万社の企業が参入していると見られおり、その90%以上は中小企業です。
インフラメンテナンス企業が抱える課題
インフラメンテナンス企業が抱える経営課題としては、「メンテナンス技術者の不足・採用難」、「インフラテック活用、DX推進の遅れ」、「経営者の高齢化、次世代経営者の不在」などがあります。私たちは、一定以上の企業規模があった方が、このような経営課題を解決しやすくなると考えています。
ロールアップM&Aの先に見据えるビジョン
ロールアップM&Aはインフラメンテナンス業界の課題を解決する手段に過ぎません。私たちは、ロールアップM&Aにより、スケールメリットを追求するだけでなく、グループ全体として、メンテナンス技術者の採用・育成に取り組み、インフラDXを推進して参ります。
それにより、インフラメンテナンス業界のリーディング企業群を目指し、将来的には、日本のインフラメンテナンス技術を世界に広めることに挑戦することが、私たちが見据える将来ビジョンです。